熱力学 - 導入 -

2024年2月4日日曜日

熱力学

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熱力学とは

熱力学は、物質の状態、状態の変化、それらのエネルギーのやりとりに関する学問である。 例えば、水は、温めると100 ℃で水蒸気になり、冷やすと0 ℃で氷になる。 液体の水が、温めたり冷やしたりするだけで全く性質の異なる気体の水蒸気や固体の氷になるのはなぜだか考えたことがあるだろうか。 物質は条件に応じてさまざまに状態を変化させ、エネルギーのやりとりを行う。 それらについての学問が熱力学である。 熱力学では平衡状態、エネルギー、エンタルピー、エントロピー、自由エネルギーなどさまざまな概念が登場する。 これらの概念を学ぶと水の状態変化など身の回りの現象を理解することができる。 熱力学は物理学の一分野であるが、状態変化や化学反応を扱う化学においても非常に重要な学問である。 最後に、筆者が思う、熱力学とは何かを最も簡潔に説明した一文を引用する[1]。 ”一般的なマクロな系を対象にして、平衡状態の性質、平衡状態の間の任意の操作による移り変わり、そして、その際のエネルギーのやりとりについて、普遍的で、かつ定量的に厳密な関係を導く”

目標

このサイトでは熱力学の教科書を作るつもりで熱力学を基礎からまとめていく。 このサイトの熱力学における目標は大きく二つ。 一つ目は、化学熱力学を用いて身の回りの現象を理解する。 二つ目は、身の回りの物理現象の理解を通じて、抽象的な議論が多い熱力学を明確にイメージできる様にする。 そのために、多くの人が知っている現象や物質扱ってみたり、挿入図やグラフを多用してみたいと思う。 せっかくWebサイトで解説を行っているのだから、アニメーションや動画を用いてみたいとは思っている。 扱う内容も力学的なエネルギーは何かというところから、エントロピーやギブスの自由エネルギーなどの状態量を導入し、 物質の状態・相転移などの実際の物質や現象に適用するところまでが一旦の目標。 熱力学の全てをまとめることはできなくても、その導入として学問を理解する一助になれればいいかなと思います。

[1]新物理学シリーズ32 熱力学 現代的な視点から、田崎晴明、培風館、2000

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